みずほコーポレート、三菱東京UFJ、三井住友の3メガバンクが日本航空向けの債権残高計1724億円全額について、日航再建を主導する企業再生支援機構に買い取るよう求めたことが26日、明らかになった。
3メガバンクは日航のリストラの進み具合に不満を募らせており、貸借関係解消に含みを持たせる厳しい姿勢で足並みをそろえた。
支援機構は債権者数を減らして再建を進めやすくするために、金融機関から債権を買い取る機能を持っている。日航の場合、32の取引金融機関が計7103億円の債権を保有しており、請求の締め切りとしていたこの日、3メガバンクを含め計1908億円の買い取り請求があった。
ただ、この機能は本来、主要取引銀行以外からの買い取りを想定したもので、日航の資金繰りを支えてきた3メガバンクからの全額買い取りは想定外といえる。
日航や支援機構は今夏をめどに、日本政策投資銀行などによるつなぎ融資のうち5000億円をメガバンクなどから借り換えたい意向だ。再建に向けては、グループ社員5万1000人の5%にあたる2700人の早期希望退職を募るなどしているが、メガバンク側は「人員や路線の削減規模が小さすぎて再建は困難。このままでは借り換えに応じられない」との構えだ。
メガバンク側は会社更生法に基づく更生計画が固まるまでは、買い取り請求を撤回することができ、今後、計画策定を巡り激しい綱引きも予想される。
最終更新:3月27日3時1分
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